応急処置
突然の痛み!病院に行く前の応急処置は?
お悩みの方は受診前にご一読いただき、ご参考になさってください。
診療時間外に受傷され、こんなとき家でどうすれば良いか?という問い合わせが多くあります。
お問い合わせの多い症状の、受傷後から受診するまでの、観察ポイントやご家庭でできる応急処置などを以下に記載していきます。

症状別応急処置
捻挫
観察ポイント
- ①時間(いつからか?)
- ②場面(例:15時頃転倒しそうになり、足首をひねったなど)
- ③患部に熱をもっているか
- ④腫れているか
- ⑤痛い箇所・痛みの程度
ご家庭でできる応急処置
- ①患部を冷やす。(アイスノンなどを布で包み冷やす)
- ②湿布を貼付する(ご家庭でお持ちであれば貼付する。湿布剤で「かぶれ易い」方は貼付しないで、冷やすのみにしてください)
- ③就寝時、患部を挙上して就寝する。(足首の捻挫の場合、座布団1枚を半分に折って踵の下に入れる)
- ④鎮痛剤の服用。(痛みが我慢できず、ご家庭でお持ちであれば服用する)

腰痛
観察ポイント
- ①時間(いつからか?)
- ②場面(例 2~3日前に草むしりをしていて、その後腰痛が悪化したなど)
- ③痛い箇所・痛みの程度
- ④足のしびれの有無・部位(右足、左足、両下肢など)
- ⑤歩行の状態(足をひきずって歩いている、痛くて歩けないなど)
ご家庭でできる応急処置
- ①腰椎バンド・コルセットの装着。(ご家庭でお持ちであれば装着する)
- ②湿布を貼付する。(ご家庭でお持ちであれば貼付する)
- ③就寝時は膝の下に折りたたんだ布団などを入れて膝を曲げて休むと腰への負担が軽減します。
- ④歩行時、転倒しないように手すりなどにつかまって歩行する。
- ⑤屋外歩行時、杖などを使用する。

※決して無理をせず、ご自分のペースで歩行し、受診してください
転倒したとき(大腿骨頸部骨折などが疑われる場合)
観察ポイント
- ①歩行状態(歩行できるか否か)
- ②立位の状態(立つことができるか否か)
- ③痛い箇所(右・左股関節周辺の痛みの訴えの有無など)・痛みの程度
※痛みが強い場合は無理して立ったり歩いたりしないでください。
※大腿骨骨折の場合は一般的に手術療法を行うので、入院加療が必要となります。
独居の高齢者の場合
- すぐに救急車を要請してください。
- 総合病院を受診してください。

救急車要請時に大切なこと
- ①既住歴の確認(持病がある場合は救急隊に伝えてください)
- ②保険証・薬手帳・服用中の薬などを持参
- ③家族に連絡
- ④ケアマネや民生委員などに連絡(必要な方のみ)
- ⑤家族の連絡先のメモ
ご家族が付き添い当院を受診可能な場合
当院受診し、レントゲン撮影後、診断が確定したら、総合病院に紹介となります。
この場合も〈救急車要請時に大切なこと〉の①②は準備しておいてください。
こどもの外傷
観察ポイント
- ①時間(いつからか?)
- ②場面(例 午前10時頃、体育の授業でクラスメイトとぶつかり、転倒し右足首を痛がるなど)
- ③患部に熱をもっているか
- ④腫れているか
- ⑤痛い箇所・痛みの程度(痛いが動かせる、痛くて動かせないなど)
※こどもが痛みや外傷のショックで泣いてしまい、保護者の方も慌ててしまう可能性があります。
しかし、慌てず状態を観察して、声を掛けこどもの心の支えになってください。
私たちも、お子様・保護者様の支えとなれるよう、わかりやすい説明を心がけ、治療をすすめていきたいと考えております。
指の切断
観察ポイント
- ①時間(いつからか?)
- ②場面(例 15時頃、料理をしていて、包丁で指を切ってしまった)
- ③出血の有無
- ④切傷の部位・程度(深さや長さなど)
ご家庭でできる応急処置
- ①止血(出血部を清潔なガーゼなどで圧迫し心臓より高い場所に挙上する)
※輪ゴムや紐などで強く縛って止血しないでください。組織が壊死することがあります。 - ②切断した組織(指)の確認
- ③切断した組織があれば、組織ををビニール袋に入れ、口を縛り氷水などで冷やして持参してください。組織を直接氷水には入れないでください。

※当院の診療時間外の場合は、最寄りの急患センターを受診してください。
※当院を受診された場合も外傷の程度によっては、総合病院に紹介することがあります。
さいごに
いかがでしたか?
受傷直後は、痛みや出血などで驚かれることも多いと思います。
ですが慌てず、おちついて行動してください。
受診後も痛みが治まらなかったり、ご不安なことがありましたらいつでもご相談ください。